激痛で動けない・歩けるけど痛いぎっくり腰
ぎっくり腰とは、突然腰に電撃が走ったような激しい痛みを感じ、動けなくなってしまうほどの急激な腰痛のことを言います。正式名称は「急性腰痛症」です。
重たい物を持ち上げようとした時や、急に立ち上がった時に発症しやすく、ほとんどは1〜2週間で自然に治っていきますが、それまでの間は動けないほど痛むため、日常生活に支障をきたしてしまいます。
時間経過によって症状に改善が見られなかったり、下半身に痛みやしびれといった症状が出てきたりした場合には、ヘルニアなどの他の病気を発症している可能性もあるため、きちんと整形外科を受診することをおすすめします。
ぎっくり腰の症状でお困りでしたら、大阪府守口市の森整形外科リハビリクリニックへお気軽にご相談ください。
ぎっくり腰の原因は?
ぎっくり腰の原因はなんでしょうか?
ぎっくり腰は突然起こりますが、はっきりとした原因はまだよくわかっていません。ですが、そのきっかけとなるものは、日々の生活の中で徐々に進行しているのです。
筋肉の疲労
日常生活の中で、筋肉疲労は徐々に溜まっていきます。本来であれば、疲労が自然と回復していくメカニズムが身体に備わっているため問題ありませんが、睡眠不足や栄養バランスの偏り、運動不足や長時間の座りっぱなしなどによって、筋肉疲労の回復が遅くなってしまうことがあります。
そうすると、やがて回復しない筋肉の疲労が許容量を超えてしまい、いつもは同じ動作をしても平気だったのに、ぎっくり腰として症状が現れてしまうのです。
骨格の歪み
座りっぱなしや立ちっぱなしなど、長時間同じ姿勢でいると、同じ骨格や筋肉だけを使うことになります。そうすることで身体の柔軟性が失われていき、姿勢が偏り骨盤の歪みを引き起こします。
骨盤が歪むことで左右の身体のバランスが崩れ、背骨や骨盤が本来の位置からずれてしまいます。身体のバランスを取ろうとするあまり、その周辺の筋肉への負担が大きくなることによって腰痛などの痛みが引き起こされます。先に解説した筋肉の疲労についても、骨盤の歪みが原因で生じてしまうことがあります。
突然の過負荷
いきなり重い物を持つなど、急に腰に対して大きな負荷がかかってしまった時に起こります。若い人やスポーツ選手などに多い原因の1つです。高いところから飛び降りて着地する瞬間や、勢いよく起き上がった瞬間など、止まっている状態からいきなり動いた時の急激な動きの切り替えにより、突然腰に過負荷がかかることによってぎっくり腰を発症してしまうのです。
お気軽にご相談ください
ここでは、代表的な原因を紹介しました。他にも、年齢や生活習慣、体質など様々な原因が関係しあっている場合も考えられますので、専門医に相談してみましょう。
ぎっくり腰の症状チェック
- 腰に突然電気が走るような急激な痛みを感じた
- 重いものを持った時に腰が痛くなった
- 咳やくしゃみをした時に腰が痛くなった
- 腰が痛くて動けない
- 長い間立っているのがきつい
- 痛みがなかなか引かない
- しびれが出てくる
など
ぎっくり腰は、その他にも様々な症状を引き起こします。
上記の症状に当てはまる場合、ぎっくり腰の可能性があります。
ぎっくり腰の検査と診断
ぎっくり腰の場合、レントゲンで明確な異常が見つからないことが多く、神経痛や麻痺症状も見られないことが特徴です。一方で、ぎっくり腰だと思って検査してみたら椎間板ヘルニアや骨折などの別の症状が見つかる場合も多いため、精密な検査が必要となります。
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ぎっくり腰の治し方~即効で治すには?~
ぎっくり腰の治療は、まずは痛みを和らげ、本来の動きを取り戻すことから始めます。ぎっくり腰は、適切な治療を行えば自然に回復することがほとんどですので、まずはクリニックを受診し専門家の判断を仰ぎましょう。
運動療法
運動療法は、痛みの緩和と筋力の回復を目的とした治療です。痛みが強い時には難しいので、痛みが落ち着いてきたら、ストレッチなど軽度な運動を始めます。そして、腰や腹部の筋力を上げるトレーニングを行ったり、姿勢改善や腰の安定性を向上させるための運動も行います。
ぎっくり腰は長時間安静にしているよりも、無理のない範囲で運動をする方が回復に良いとされており、慣れてきたら徐々に負荷を増やしていきます。しかし、自己判断で行うのではなく、医師や理学療法士と相談しながら進めるようにしましょう。
物理療法
物理療法は、痛みの緩和と回復を目的とした治療です。
物理療法は主に4つあります。
- 患部を温めて血流を促進し、痛みを和らげる熱療法
- 患部を冷やすことで炎症を抑制し、痛みを和らげる冷却療法
- 2種類の電流を体内に流し、その干渉作用で筋肉を収縮させ、血行を促進し痛みを緩和する電気療法
- 高周波の音波を体にあてて、深部の組織まで熱を発生させ、血行を促進し痛みを和らげる超音波治療法
これらは運動療法と一緒に行うことによって、効果的に症状を緩和することが期待できます。
装具療法
しかし、長時間これらの装具を使用してしまうと、筋肉の衰弱や装具への依存を引き起こす恐れがあるため、医師や理学療法士と相談しながら、適切な使用期間や装具を決定するようにしましょう。あくまで症状を緩和するための補助的な治療法と考え、運動療法や物理療法と併用して使われる治療法です。
薬物療法
薬物療法は、痛みの緩和と炎症の抑制を目的とした治療です。湿布などの外用薬として、ロキソニンテープなどの非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)が使用されることが多いです。
これらの薬剤には、痛みや炎症を軽減し筋肉の緊張を緩ませる働きがあります。しかし、長期間使用するには注意が必要になるため、自己判断で使用するのではなく、医師と相談しながら適切な使用期間を検討するようにしましょう。
また、薬物療法もあくまで症状を緩和するための補助的な治療法であるため、運動療法や物理療法と併用して症状を根治することが大切です。
ぎっくり腰が治るまでの期間
ぎっくり腰は、通常数日から1週間程度で症状が落ち着く場合が多いですが、腰を安静に休めていた場合、2〜3日で痛みが引くことが多いです。
しかし、痛みが長期間続いたり、足腰に痺れが生じたり、力がうまく入らない場合は、椎間板ヘルニアなど他の病気を発症している可能性があるため、クリニックの受診をおすすめいたします。
痛みが長期間にわたって続く場合は、椎間板ヘルニアなど他の病気を発症していることもあるため、クリニックを受診することを検討しましょう。また、ぎっくり腰は再発する可能性が高く、放置すると何度も繰り返してしまう恐れがあるため、注意が必要です。